Kaoru Akagawa

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カナダ生まれ。日米で育ち、2007年から欧州に拠点を移す。さまざまな文化圏で暮らし、お互いを良く知ることこそが人々のいがみ合いや差別・偏見をなくすのに最善だと確信するようになった。国境や言語など様々な垣根を超えたいという願いが作品に散りばめられている。

テレビコマーシャルの3Dコンピューターグラフィックデザイナーとして働いた時期もあったが、デジタルで修正可能な取り繕った世界観や、情報操作や金銭欲が渦巻く資本主義の広告業界で働くことへの葛藤に悩まされ、墨と筆に媒体を変えた。

仮名書道師範として伝統を次世代に継承する大切さを感じるとともに、幼少期に経験した人種差別、祖国だと思った日本で感じた疎外感、両親からの価値観の押し付け、繰り返す流産と無理解な夫との隙間風など、過去・現在に抱えてきた様々な葛藤や苦悩を、独自の作風で表現したいという強い要求がある。

平安時代から紫式部や清少納言などが自己の恋の悩みや嫉妬心、栄達欲などを吐露するために用いてきた仮名だからこそ、時を超えても自分の内なる悩みを表現するために最適なツールだと考え、仮名を利用した現代アートの制作に取り組む。

一本の筆の筆圧をコントロールすることによって生み出される図柄。一枚の作品を作り上げるのには長い時がかかる。だが、自分を癒すために費やした膨大な時間は、作品を通して浸透し、作品の前に立ち、作品を眺める人間をも癒す―そうした力があると、信じている。

(Filmed in 2012)

Special Thanks to Kennin-ji Temple, Kyoto, Japan

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